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【参考書籍】「新薬創製ー日本発の革新的医薬品の源泉を探る」(長岡貞男 編著)

book3SARR代表松田がJST社会技術開発センター「政策のための科学」プログラムでアドバイザーを務めている長岡先生のプロジェクトの成果が本になりました。創薬の科学的源泉を探るという非常にしっかりした調査と考察です。ぜひお読みください。


「新薬創製ー日本発の革新的医薬品の源泉を探る」


内容紹介

オプジーボ、アクテムラ、ブロプレス、…
日本で生まれた、12の画期的新薬
その開発の過程を当事者へのインタビューを基に徹底分析

医薬品の研究開発の成功確率は3万分の1とも言われている。本書では、日本の製薬企業が生み出した12の画期的新薬に焦点をあて、当事者へのインタビューなどを基に、その研究開発の過程を分析している。

本書で取り上げているのは、いずれもそれまでの治療の在り方を一変させるようなインパクトを与え、しかも開発企業の屋台骨を支えるベストセラーに成長した12製品である。

この日本発の革新的なブロックバスター医薬品の各事例には、創薬過程にユニークな特徴がある。その過程を統一的視点で調査・横断分析をした結果、基礎研究の重要性、知的財産制度が果たす役割、産学連携の在り方など、多くの示唆を与えてくれるポイントが見出せる。

イノベーションと産業組織を研究対象としてきた東京経済大学の長岡貞男教授を中心に、研究者や製薬企業出身者らからなる10人のグループが本書を執筆した。

【もくじ】
第1章 コンパクチン
「コレステロールのペニシリン」スタチンの発見
第2章 メバロチン
代謝物から創出され世界的ブロックバスターとなったスタチン
第3章 クレストール
独自の化学合成技術と国際ライセンスの組み合わせによるスーパースタチン
第4章 リュープリン/リュープロン
新作用機序とDDSにより革新を起こした前立腺がん治療薬
第5章 タリビッド/クラビット
内外の知識の組み合わせと光学分割により生まれたベストインクラス抗菌剤
第6章 ハルナール
前立腺肥大の治療法を一変させた画期的新薬
第7章 オノン
アラキドン酸カスケードへの集中投資によって実現した喘息治療薬
第8章 プログラフ
免疫抑制剤のグローバルスタンダード
第9章 アクトス
糖尿病の治療法を一変させた薬
第10章 アリセプト
ヤミ研究から生まれた世界初のアルツハイマー病治療薬
第11章 ブロプレス
開発中止を乗り越え新作用機序を実現した高血圧治療薬
第12章 アクテムラ
関節リウマチ治療を革新した日本企業による初の抗体医薬
第13章 オプジーボ
癌治療の新しいカテゴリーを開いたサイエンスベースの抗体医薬
第14章 事例横断的な分析と示唆

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